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型紙のメリット・デメリット
「着物の型紙 女もの全サイズ」の女物を実際に作ってみましたので、レポートを書きます。
結論は
初心者は型紙がだんぜん楽
ということです。
とはいえデメリットもありますので、各項目に分けて解説しますね。
メリット1:線引きにミスがないので安心
型紙なしで着物を作るには、布地に線を引く必要がありますが、そのためにはサイズから計算して布地に点を打っていく必要があります。
たとえば衽の端を算出するには、
肩の縫い代 + (肩巾 – 後巾) + 前巾 + 縫い代 + 衽巾 + 縫い代
という計算が必要です。
計算だけならExcelに入れておけば一発で算出できるのですが、色々な線を引いていくと、どの点でどの計算をするか、だんだん頭がこんがらがってくるのです(^-^;
なので、そんな計算もいらず、とにかく型紙に振った番号順に縫っていくだけで仕上がるので、
- 考えなくて済むので楽
- ミスがないので安心
なのでした☆
メリット2:とにかく安い
今回は阿波(徳島)の藍染めで、幅90cm、長さ5mの布を送料・税込みで8,800円で買いました。
- 自分のサイズに合った、
- 一品しかない、
- 自分の好きな色柄の、
- 高級な布地の、
そんな着物を8,800円で入手できたのです。
これを呉服屋さん経由で仕立ててもらうと、単純計算で3万5千円かかるのが相場だと思います。
詳細は下記の通り。
- 布代8,800円
- 仕立て代15,000円
- 呉服屋さんの利益 10,200円
- 送料 1,000円
自分の仕立てる時間と手間を惜しまなければ、お金の支出はぐっと下がります。
デメリット1:型紙なしより時間がかかる
型紙を作り、最後とりはずすのに時間がかかりますから、
なんとなくの体感ですが型紙なしよりは、2時間ほど作業時間が多いです。
合計で10時間くらいかなといったところです。
このように印刷して、セロテープで貼り付け、周りを切り落とし、布にマチ針で固定する必要があります。
それでも初心者にとっては和裁を学ぶ時間を省略できるので、トータルで見てずっと早く完成までたどり着けます。
デメリット2:ゴミがすごい出る
最後に型紙をはずすと、こんなにすごい量の紙ゴミが出ます(T-T
なんせ着物は全身サイズなものですから、面積がとにかく大きいのです。
結論:初心者にはオススメ
僕自身はこれまで着物の作り方を学び、たくさん着物を作ってきました。なので僕自身は型紙を使うよりも、布に線を引いてしまった方が早いのです。
とはいえ和裁教室に通ったり和裁の本を読んで学ぶのは大変ですから、「裁縫は普段からしているけど和裁は学んでない」という人に、型紙はぴったりです。
一度、安い生地で試しに作ってみたら良いと思います^^