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意外と作れる、茶道の茶杓
昔の茶人はみんな自分で茶杓を作り、名前を付けていたようです。
今の僕らにとって茶杓づくりが難しそうに感じるのは、
- 竹を入手しづらい
- 削る道具がない
- 削る刀と火が危ない
といった問題が山積だからかもしれません。
でもやってみて感じるのは、
- 竹は意外と身近に生えているし、楽天などでもわりと安く買える
- 専門的な道具は不要で、身近な道具だけで済む
- 刀は小さな彫刻刀1本で、火はガスコンロなので、大けが・大火災の危険性は低い
と思うのでした。
大丈夫、やれます(^-^)b ということです。
完成品
こんな感じで、自分好みの形やサイズで作れます!
※ 今回は先端がちょっと焦げてしまいました。火に近づけ過ぎたのと、事前に熱湯に浸ける必要があったための模様です。
竹の入手
材料は竹のみですが、その竹はどこで手に入るのでしょうか?
こちらは近所の森で採り、ベランダの飾りとして数か月置いて乾燥したものです。
※ 採取にはノコギリで根元を切るだけです。細めの竹(太めの笹)でも大丈夫そうな雰囲気です。
ここからは 火と刀を使いますので、十分に注意するとともに自己責任で行なってください。
作り方
長さ
乾燥した竹を、長さ19.4cmほどに切り落とします。
※ 長さも太さも自由です。今回は僕の持っている茶籠のサイズに合わせて18.5cmとしました。
※ 真ん中に節が来ると、最も一般的な「中節」となります。
幅
次に、幅10mmほどに切り落とします。
※ 僕の好みで、今回は1.5cm幅にしています。
ニッパーで切り込みを入れて、
ハサミでグリグリと、その切れ目を広げます。
このようにパキっと割れます。
※包丁をナタのように使っても切れる模様です
切ったところ。
脇を削る
茶杓の形に線を引きます。
茶杓の形はいろいろですが、一般的には下端から中の節が6mm程度、上端(櫂先、かいさき)が10mm程度です。
線で引いた形に添って、彫刻刀で太い方から細い方に向かって削り落としていきます。
※細い方から太い方に削ると、パキっと折れて全て細くなってしまいます。
節の部分は彫刻刀だと硬くて切れないので、ニッパーでパキッと切り落とします。
途中経過。
まだまだ太いので、もっと左右の脇を削り落としていきます。
厚みを削る
脇を削って幅を整えたら、次は厚みです。
節から下の部分は半円状にふっくらと厚みがあって良いのですが、節から上端(櫂先)に向かっては薄くしていきます。
特に櫂先部分は、曲げるためにペラッペラに薄くします。
櫂先を曲げる
湯で櫂先を数分煮た上で、櫂先を曲げます。ペンチ2本で押さえて、軽く曲げる力を加えます。曲げる方向は竹の皮のついた方が内側です。
と、このように曲がります。
今回は事前に湯で煮ておかなかったのと、火が近すぎたので焦げてしまいました 🙁
曲がったら冷水につけ、形をおさえたまま乾燥させましょう。
完成
焦げてしまったので説得力のない仕上がりですが、次回また作ることがあったらこの記事をアップデートしておきます(^-^;
意外と気楽に作れるので、みんなで茶杓を作って見せあいましょう~~☆