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茶入の仕覆を作ってみた
こんにちは~、最近の僕のハヤリは、茶道具のカジュアル化です。既に茶会の会話や振る舞いはカジュアル化しましたが、茶入の仕覆は「なんとか金襴(きんらん)でございます」だと、招かれた僕の友だちは茶道未経験なのでポカーンなのですよ。
↓なんとか金襴の一例。
でもよく見ると、けっこうきれいだなぁ。。
とはいえ、まずはみんなに元々親しみのあるデニムとかツイードとか、そういった素材を使いたいなと思うんです。
デニムだったらみんなパンツではいてたりするから、「色あせるとカジュアル化するけどマリンで海辺なイメージだったり、穴開くとワイルドだよね」って分かりますよね。
全てそんな感じで、招かれた客が「なんか和風で、新しい世界だった」みたいな、なんとなく良かった的な感想で終わるんじゃなくて、心から「あの道具の生地感ちょっとカッコよかったよね」みたいに自分自身の感性で良いと感じられる茶会を目指したいのです。
※ 2021/9/17 その後、さらに簡単に美しい作り方をアップしました。仕覆の作り方 中級編 v2 型紙、裏地つき、ミシン縫い
前に作った仕覆
それで、3年前に作った仕覆がこちら。
なんとヒドい出来。。(T-T
僕はこの失敗をたまに思い出しては「またチャレンジしたい」、「でも難しい」と思っていました。
仕覆の難しいところ
今月僕はひらめいてしまいました。難しいところは別のやり方で回避できるんじゃないかと。
- 底が円形で、うまく縫えない。そのため茶入れを入れると安定して立たずに転がってしまう。
- 紐を通す紐(太い紐に巻き付いた細い紐)のコントロールが難しい
- 裏地と芯を使うと、より緻密な作業が必要になる。
- 手縫いが面倒だし、荒く手縫いすると頑丈にならない。
以上が面倒ポイント。これらを全部回避しますw
- 下すぼみの形にせず、単純に円柱の形にします。
- 紐を通すのは布で実現し、細い紐は使わずに、巾着のような構造にします。
- 裏地も芯も使いませんw
- 全部ミシンでやっちゃいます。内側を見ると縫い代の処理が雑になりますが、自分用なので良しとします。
作る人を増やしたい
もし、僕が簡単な仕覆作りに成功し、やり方を公開すれば、作る人が増えますね。増えるといいなぁ。
そばにある布で仕覆にしてもイインダヨー、裁縫も簡単ダヨー、って言えば作り出す人がいると思うんです^^
作る順序
追って「茶入の仕覆の作り方 初級編」としてマニュアルをまとめますが、今日はざっくりお伝えします。
茶入のサイズを測る
僕の茶入れを測ると、胴回り19cmでした。一緒に付いてきた仕覆の高さは10cm、底の円の直径は4cm。
生地を裁断
幅16.5cm, 高さ18cmの生地を2枚裁ち落とします。
円はまず、紙に円を書きます。コンパスがないので「コンパスなしで円を描く方法」でググります。
すると指の関節を基点にして円を書けるそうです。
切り取った円の紙を、まち針で布に固定して、布を裁ち落とします。
まんまる (^o^)o
ミシン縫い
二枚の布の両脇を縫い合わせます。
縫い合わせた底に、円の布をあてて洗濯ばさみで固定し、ミシン縫い。
底を縫って表裏ひっくり返すと、こんな風に仕覆の底面が出来上がります。
四角の生地 両脇を3つ折りで縫い、縫い代処理します。
巾着のように四角の布地の一番上の部分を広く3つ折りにし、紐が通るように端を縫い留めます。
縫い物はこれだけです、手軽でしょう(^-^
紐を通す
紐通しで通します。紐の太さは3mm程度がベスト。でも太くても細くてもOK。
反対側も。
通ったところ。
紐を結ぶ
紐は両方をまとめて片結び。
ポリエステルの生地なら、切った紐の切断面をライターで少し溶かせばOKです。今回は綿の紐なので切る場所にボンドを付けます。
しばらく待って、乾いたら切ります。
こんな切断面に。
このままでも大丈夫ですが、僕は心配性なのでもう一度ボンドしておきます。
完成
どうですかどうですか^^ いやー意外に良い出来で、僕自身ちょっとびっくり。
巾着と同じ紐の固定方法で、茶入の仕覆らしく見えるのか不安でしたが、もう十分です。
いやーすごい、この簡易版の仕覆の作り方を別記事にまとめて公開しますね^^
全国の茶道&裁縫ファンが泣いて喜ぶ記事にします 😉