過去記事:イベントレポート:かしこまらない茶会4.(前半)茶会らしい茶会になってきた
目次
ついに来ましたよ、この日が
ここ2週間ほど、二部式着物へのリメイクと、作り帯の製作をがんばっておりました。ついにできあがった二部式着物4つと作り帯6つを、玄関に並べておきます。男性の長着・帯を2セットも。
右はじに立てかけてあるのが作り帯です。中に帯板の代わりにプラスチックの板が入っているので、たためないんですよw
二部式着物の下半分をスカートのように巻き付け紐を結び、上半分をはおって伊達締めをしめます。分からない人には女性同士でサポートしています。
伊達締めの次は作り帯を巻いてマジックテープでペチャッととめて、帯締めを結んで完成です。
その脇で男性も自分で着ていますw
記念撮影。まー着物せっかく着たら、みんなでキャイキャイ撮り合いたいですよねw Facebookにアップしたり、タグっちゃったりして。
こちらの男性も、さくっと着物を着て茶室に溶け込みます。彼は映像系の技術者なんですが、美術や文化に興味があるのです。こういった男性って多いと思うんですよ。週末は元気よくスポーツするタイプもいる一方で、文化的な体験をしたり自分でアートなものを作ったりとかするようなタイプもまたたくさんいて、着物を着たがるのではと。
着物着てお茶を飲む
さて、庭園を散歩する休憩の後は、着物を着てもう一度お茶を飲んでみます。三服目です。
普段みんな洋服で会って遊ぶ間柄なんですが、和服の相手を見てお互い少し新鮮。より茶室に溶け込んで、きぬずれの音がさらさらと聞こえます。「なんか茶会っぽいよねw」と口癖のように言い合います。
そう、僕のこの茶会はあくまで体験で、正式には茶会ではないわけですよね。暗黙のルールを声に出して明言してしまっているし、亭主がお茶を飲んだり、客がお茶を点てたりしているわけなので。
そのうちリピーターだけ集めて、みんな着物を着てにじり口から入るところから始めたら、別の形の盛り上がりがありそうです。おしゃべりを楽しんだりはしゃいだりするのではなく、静かな空間の中で無駄なくコトが進み、お菓子や季節、景色の話題で楽しむような。「このお茶は?」「伊藤園の華の宴だよ」「おいしいねぇ」みたいな。老後ですかね?w
でもね、話は脱線しますが、僕らの世代ってもう、バブルがはじけた後に社会に出て、豪華さにあまり価値を見出さなくなっていません?無駄な盛り上がりとかじゃなくて、今自分たちに与えられたものをじっくりと味わうことが大事というか。
これって、室町時代に豪華だった渡来の道具で飾るお茶のスタイルから、戦国時代の明日どうなるか分からない虚無感から国産の道具による質素なスタイルへと変わっていく、その変遷に似ているなぁと感じるのです。
地球の反対側からワインを輸入するでもなく隣りの県からお茶を運んできて、スーツで西洋人を気取るでもなく昔からある着物を着て、コンクリートを建てては壊すでもなく小さい頃から慣れ親しんでいる和室のある建物で、僕らに元からあるものを味わう。
高いお金を払って西洋人の後を追うでもなく、元から僕らは僕らのジャンルでナンバーワンなんだってことを、そろそろ気づくような流れがあるのかもしれません。
では話を戻しまして。。 🙂
先ほどと同じように、お菓子を取り回します。着物だと袖が長くて床にする感覚があったり、懐紙を懐に入れて扱うようになったりします。そういった少しずつの変化が、和の動作や振る舞いとなっていくのだと思います。手を伸ばすときにもう片方の手で袖を押さえるとか。足をすって歩くとか。
なんか。。すごい茶会っぽいw 顔を読者さんにお見せできず残念ですが、客みんな笑顔です 😀
着物を着て、改めてお茶を点ててみます。この間に僕は客になってお菓子を食べますw
みんな着物を着て1~2服飲んだところでお終いの点前とご挨拶をして、茶会はお開きとなりました。
その後はみんなでランチしてお酒飲んだり、けっこう遊んでたんですけどねw 茶会より長かった~。それについてはまた次の記事で。
やりたかったこと
元々茶会を茶室で毎月催し始めたのは、庭園の美しい茶室で抹茶を飲む体験で人が集まり、そこに着物をポンと置いておくことで着物デビューさせてしまおうという裏の狙いがありました。
もちろん茶会は茶会で楽しいんですけどね^^ 着物デビューした後に定期的に着る機会がない問題を解決するには、定期的に茶会を催すのが一つの方法だと思いますし。
男性の着物でビューに加え、最近とある話の流れで二部式着物と作り帯を作ることになり、この茶会に転用することで、結果的に女性の着物デビューもこの茶会で行えるようになりました。
なかなかこの茶会、内容が充実してきたと思います^^
- お点前を見られる
- お茶の作法がちょっと分かる。
- 美しい庭園と茶室を体験できる
- おいしい抹茶とお菓子が食べられる。しかも主菓子も干菓子も。普通「抹茶とお菓子で500円」といった喫茶だとお菓子が一つ二つくらいだったりしますが、主菓子・干菓子 両方ありますし、干菓子もけっこうな量があってほぼ無限です。
- 着物体験ができる。
- トークが楽しい。友だちができるかも。
- 緊張しない。
こりゃぁなかなかスゴいですよ。今回の参加者が次回もリピートする予定ですし、彼らがSNSできれいな写真とともにシェアしているので、友だちの友だちが来て広がりそうです。
地道に続けたら、なかなか人気が出そうな気がします^-^