過去記事:イベントレポート:かしこまらない茶会4.(後半)二部式着物と作り帯でカンタン着付けで盛り上がる
目次
茶会らしい茶会になってきた
自宅ではなく外で庭園のきれいな茶室を借りるようになって4回目、だんだん客も慣れてきて、茶会らしい茶会になってきました。
- 亭主が茶を点てて出すと、茶を運ぶ亭主側の人がいない場合に、客が自分で取りにいくとか。
- 茶碗を回してから飲むっぽいけど、ちょっとくらい間違っても誰も怒らないからリラックスして飲むとか。
そういったこまごまとしたルールや雰囲気に慣れて、僕が全部説明しなくてもスムーズに場が流れたり、客同士で説明し合ったりしてくれるので、だんだん客の集中する点がルールではなくお茶やお菓子のおいしさだったり、客同士のお話といったコンテンツに向かっていくのでした。
特に後半で皆で着物を着てからは「茶会っぽい!」と皆で連発していました。
着物を着ると、きぬずれの音がするんですよね、一挙一動のたびに。にじって進んでも、茶碗を持ち上げても。そのたびにするすると音が聞こえてきて、そうだこれが茶会の音の一部だったなぁ、と思い出すのでした。茶会にBGMはないと言えど釜の煮える音、湯の注ぐ音、炭のはじける音があるじゃんと思っていましたが、そうそう客も亭主も、衣擦れという音楽を鳴らしていたのでした。
情景
まずは茶会を取り囲むものたちから見ていきましょう。
みずみずしいと心もうるおう。入り口の石畳に水をまいてしっとりとした気持ちになるなんて、今まで感じたことがありませんでした。
濡れる石のつくばい。美しいですね。
※ 茶道経験者向けコメント:ひしゃくを置いたのは私ではありませんw
どんぐりも。秋だなぁ~^^
帰り道もどんぐりが落ちていたので、拾って帰ってプランターに埋めておきました。
鯉は今日も元気。紅葉は色づいてきました。
お茶の入った なつめ を棚に乗せ、客を待ちます。
今日の軸は一期一会。初心者の多いこの会には分かりやすくていいです。
ススキ、千両、からすうり。自宅の近所で摘んできたものです。
来客
今回は土曜の午前9時半スタート。週末なのに朝早くて池袋から電車乗らなきゃだしで、みんなオープン時間すぐには集まりません。
一人目がにじり口を開けてかがんで「おはよ~」って入ってきます。こんな感じで友だちが続々と週末の朝からかがんで入ってきて集まるの、なんだかおもしろいw
お菓子
4人くらい集まったので、ご挨拶をしてからお菓子を運び出し、取り回してもらいます。
主菓子。二子玉川にある恵那川上屋です^^ ここおいしいんです~♪
干菓子は二服目の茶が点つ前に出します。一緒に亭主をしている、茶道の先輩の手製です。ハロウィンがテーマです。
別の客が取ったところ。雲に浮かぶ月のように配置していますね 🙂
茶を点てる
客は全員そろいませんが、もう点前を始めてしまいます。最初に来ると点前が見られる、という特典があるのですが。。^^ そういえばそれを事前に知らせていませんでした。
柄杓を持ってかまえます。猫背です。。
まだ完全に紅葉はしていませんが、かえでを背景に点前を見るのも楽しそうです。点前している側の僕は、このときは「あー次の手順どうすんだっけ」とテンパりつつ、客と世間話をするので頭フル回転です。
※ 茶道経験者へのコメント:10月末なので中置にしたかったのですが、そうすると五行棚か運びとなります。しかしその茶室に五行棚はありません。せっかく茶道初心者の客が来てくれているから棚付きでお見せしたいなぁと。そこで中置はあきらめて、基本の薄茶・棚・風炉にしました。今回は利休好みの丸卓です。前回まで漆塗りの更好棚をずっと使っていたので、そろそろ塗りでない棚を使いたかったのと、丸いこの棚ってかわいくないですか?^^
一服目は、亭主がまじめに点てる茶を飲んで頂きます。
客が自分で点ててみる体験
あ、時計はずしてって言うの忘れたーw
亭主が一服ずつ点てたあとは、客が自分で点ててみます。
茶会に慣れるまでは、亭主側もちょっとやったりすると色んなことが見えてきて、もっと楽しくなったりリラックスできたりしますよね。客は客だけやって、ルールをしっかり守ってやるともっともっと楽しくなるとは思いますが、それはそのうちでいいんじゃないかと 😀
パパと娘で参加してくれました。二人で点てて、とても仲むつまじい。
こちらのおしゃれさんは着物未経験なものの、着物に興味があるそうです。後で二部式着物で着物体験をしてもらうので、着物を着始めるきっかけになるといいのですが^^
こちらはお茶を昔やっていて、最近また始めた方なのですが、とても落ち着きのある動きです。見ていて安心です^^
いやー良い景色でテンションがあがります。客も喜んでいます。
僕が前まで自宅で茶会をしていたときは、ここまで客が来たがることもテンションが上がることもありませんでした。きっと景色がきれいで部屋がしっかり茶室になっているというのは、外食でいうとオシャレなレストランに行く感覚なんじゃないかと推測しています。
料理がおいしいだけの料理屋よりも、庭園が付いた内装のしっかりした場所でおしゃれな服を着て食べるレストランは、総合的に素敵な体験となるわけなのですよね。
忙しい若い世代(僕は忙しくないけど)の大事な週末を彩るイベントは、まず美しい情景、そして上質なコンテンツの両方が必要だと言えそうです。
友だちが友だちを呼び、大学生も来てくれました。
客同士で教え合い始めました。この流れができるのが、僕の目指すところです。客同士(紹介した友達同士)で話が盛り上がるところまで連れて行くのが、茶会に限らず僕が常に意識していることです。
ここまで来たらもう僕がいなくても大丈夫なので、トイレに行きますw 軽くがまんしてましたw
さて、皆さまが自分で点て合って飲んだところで、いったん休憩です。お庭の散歩をしてもらいます。
その間は、時間差で客が訪れるので、新しく来られた客にお菓子と一服目のお茶を差し上げます。
休憩の後は、次回の記事にて^^ 二部式着物と作り帯をついに着せますよ~ 😀
イベントレポート:かしこまらない茶会4.(後半)二部式着物と作り帯でカンタン着付けで盛り上がる