初めての着物の測り方

初めての着物でサイズを指定する

よくお問い合わせを受けるのが、どのサイズを選ぶべきですか?というご質問。

特に海外の方で多いのですが、

  • 日本人のS・M・Lのサイズ感と違う
  • 周りに一つも着物がないので試着すらできない

といったことがよくあります。

まずは寸法の名前から見ていきましょう。

部分の寸法の名前

この辺りが、自分の着物を作る上で必要な寸法です。

体形の幅について

とてもやせている/とてもふくよか な体形の場合には

  • 前幅 まえはば
  • 後ろ幅 うしろはば
  • 衽幅 おくみはば

が大事です。

身丈も、ふくよかだとカーブが長くなるため単純に身長をベースに身丈を割り出すよりも長く取る必要があります。

同様にやせているとカーブがなくストンとしているため若干身丈が短めとなるかもしれません。

好みの長さ

結婚式席などのフォーマルなシチュエーションで足首のくるぶしがしっかり見えていると見苦しいこともあります。

逆に、夏祭りなどの元気良いイベントでは浴衣を短くしても自然な範囲だったりしますし、むしろ長すぎて足首のくるぶしが隠れると、ちょっと暑苦しく見えることもあります。

カジュアルな状況では好みで決めて大丈夫です。

粋に元気に着るなら短く、シックに大人っぽく着るなら長く、といった調整があるかと思います。

基本的には足首のくるぶしに合わせれば問題ありません。

習い事にもよる

日本舞踊

日本舞踊では袖口をつまむしぐさもありますし、動きをより美しく見せるために

  • 袖丈

を長めに取ったりします。

逆に役を演じる踊りの場合で短い方が良かったりもします。

茶道

茶道では茶室の狭い空間で立ったり座ったりを繰り返しますから、裾を踏んで転ぶと大変です。

大事なお道具を壊してしまう可能性もあります。

そのため身丈を長めにシックというよりは、ちょうどくるぶしの長さでとどめる方針になるかと思います。

逆に短すぎると礼儀として そそう がありますから、「ちょうど」がちょうど良い、ということになります。

裄とは

裄という言葉をよく使いますが、うなじの骨のグリグリから手首のぐりぐりまでの距離です。

腕を45度に下げて、肩の上、ひじの上、手首の上をメジャーで通ったところまで測ります。

この手首のくるぶしがしっかり見えてしまうとツンツルテンの印象になります。

加減としては2cm足りないと「ちょっと足りないが許容範囲」、5cm足りないと「さすがにアウト」といった印象です。

袖幅と肩幅

裄 = 袖幅 + 肩幅

です。一般的には袖の方が1~2cm幅広く取るバランスですが、やせ型の体形の場合には3~4cm袖幅を取る、ふくよかなら完全に1:1のバランスにするなど調整します。

身幅とは

「身幅が足りない」といった文脈でよく聞く言葉でしょうか。

この幅とは、

身幅 = 前幅 + 後ろ幅 + おくみ幅

です。それぞれ個々に微調整が可能です。

おくみ幅

とはいえ、基本的におくみ幅は15㎝です。

たぶん反物が36cm幅であり、それを半分ずつ縦に切って使うため、

15cm+縫い代3cmくらい =18cmくらい

と考えると、

18 × 2 = 36

ということで、ちょうど反物幅になるんですよね。

この15cm幅を調節するのは最後の手段です。

反物ではなく洋裁生地なら自由ですが、反物を使ってきた歴史を踏まえると、見た目としてもおくみ幅ばかり広げると不自然になります。

身幅の調整方法

そのため身幅を広げるなら、まずは

  • 前幅
  • 後ろ幅

から広げていきます。

肩巾を超える後ろ幅はよほどふくよかな体形なので、なかなかない状況ですが、海外の方などなら十分にありえます。

例えば反物幅が36cmで縫い代が左右で1cmずつ取れば、肩幅が34cmとなりますね。

この34cmを超える後ろ幅の寸法には、なかなかしないということです。

では前幅はどうかというと、理論上後ろ幅と同じく34cmまでは取れますが、後ろ幅より少し狭めの方が自然なバランスではありますので、後ろ幅34cmなら前幅は32cmくらいが良いのかと思います。

もちろん体形によって必要な身幅が決まりますから、バランスよりも必要な身幅が最優先です。

手元に着物・浴衣がない場合の採寸

メジャーを体のカーブに沿わせて測る方法もありますが、よく僕がお客さんに聞くのは、

女ものでもいいので、なんでも良いので着物・浴衣は周りにありませんか?

です。

なんでも良いので羽織ってみれば、身丈・裄・身幅がなんとなく分かります。

リアルな寸法

ここからさらに、

帯があれば男女かかわらず、とりあえずしめます。

すると、意外と裾が上がります。(身丈が足りなくなります)

さらに

  • 歩く
  • 座る
  • 寝転がる
  • 起きる

を繰り返し、小一時間過ごしてみます。

すると結局裾がずり上がってくるんですよ。

せっかく着始めはきっちり美しく着ていても、歩いたらスネとふくらはぎが丸見えになってしまったりします。

着崩れを少し直したところがリアルな寸法ではないかと、僕は思っています。

写真スタジオならきっちり着た直後の寸法でいいんですけどね^^

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