男のふだん着物の下着

下着こそ分からない

着物や羽織は着物屋さんから買ってくれば手に入りますし、着方は書籍やYoutubeで説明があります。

しかし季節や気候に合わせて下着をどう選んでいくかというノウハウは、意外と説明がないようです。

普段の着物を快適に着こなすためにどんな選択肢があって、メリット・デメリットは何なのかを解説していきます。

全身

全身をまとう下着、長襦袢の解説から行きます。

長襦袢

まずは基本の長襦袢から紹介します。しかし、長襦袢は綿や絹などの素材を使えば暖かいのですが、色々と難点があります。

洗濯

下着として汗を吸うため着るたびに洗濯が必要。そのため枚数を持っている必要がありますが、洋服生活を中心とする現代の私たちにとっては、これ以上に長襦袢を何枚も持つと、収納が大変です。半襦袢よりも長襦袢の方が倍かさばりますし。

1年の半分は着ない

年々暑くなってきている日本列島で、より暖かくする長襦袢が必要な季節は長くても11月〜4月くらいです。一年の半分だけのために長襦袢を何枚もこしらえるのは、収納スペースと予算が必要なのです。

ポリエステル襦袢の難点

ポリエステル素材の襦袢は一般に安いですが、たいして暖かくなりません。しかも汗も吸わずにベタッと体にくっついて不快だったりもします。長所はサラサラして足さばきがスムーズなことです。木綿の襦袢は木綿の着物とあわせると摩擦でお互い絡みつき、歩きにくくなるのです。

チラリズム

長襦袢の色で遊ぶコーディネートもあると一般的に言われていたりもします。歩くと裾からチラリと赤い襦袢が見えて男の色気だとか。。袖口から見える色がさし色になるとか。

実際にはそんな細かいところまで気づいてくれる人は少ないので、着物や羽織にまずは気を使うのが順番ではあります。

また、襦袢が派手だと「着物を脱いだら素敵」となる効果もあるようですが、なかなか時代劇でもなく実際のシチュエーションで襦袢姿を見せること、デートでもそうそうありませんね^^; 脱ぐのを途中で止めて襦袢だけの姿になることも、とてもまれだと思います。

衿を見せる役割

長襦袢のもう一つの役割は、着物の下に衿(えり)を見せること。これは着物姿をフォーマルにする上でとても大事です。洋服で言うと襦袢なしがTシャツ、襦袢ありが衿つきシャツといったところです。

結婚式ではもちろん、少し硬めなレストランでディナーする時には襦袢を着て衿を見せた方が良いでしょう。逆にカフェや居酒屋では必ずしも必要ありません。カジュアルなシチュエーションでも、大人っぽくシックなファッションにしたい時は襦袢を着た方が良いです。

上半身

上半身だけの下着は、洋服を主に着る現代の私たちにはTシャツやタンクトップなど、馴染みが深いですよね。

半襦袢

上半身の汗を吸ってくれたり、着物の下から衿をのぞかせるのでフォーマルな印象にできます。

上述の長襦袢と比べた特徴です。

  • 小さいので洗うのも干すのも簡単
  • 下半身が涼しいのが魅力
  • かさばらないので何枚か持っていてもタンスに収納できます。

逆に短所と言えば、

  • 冬は下半身が寒い。着物とステテコだけだと、下から寒い空気が入ってきてしまうので。寒い時に半襦袢を着たければ、タイツやスウェットパンツなどを着ると暖かです。

半衿付きTシャツ

半衿と同じような役割を気楽にになってくれるのが、アイデア商品の半衿付きTシャツです。一般的に綿素材なので汗をよく吸いますし、衿元を着物から見せられます。

ネクタイピンで半衿だけ付ける

半衿だけ首に巻いて、胸元でネクタイピンで留める、という方法です。

この方法は店主自身で開発したので全くメジャーではないのですが、とっても便利です。

着物の衿元から襦袢の半衿が見えているとファッション面からもカッコいいですし、フォーマルに見えますので、レストランや茶会で使えるのです。

襦袢を着るには暑いけれど半衿は見せたいときに使えます。

デメリットはいくつかありまして。。

  1. 半衿の中心がずれやすいので、鏡を見るたびに直す必要があります。左右どちらかの衿しか見えない状態になることもあり、着崩れているように見えます。
  2. 半衿の背中心(うなじ)が上にずれて上がってきてしまうことがあります。この点も鏡でちょくちょく直さなければなりません。
  3. 襦袢を着ないため、胸・背中・脇の汗を着物がそのまま吸ってしまいます。そのため洋服のシャツと同様に、着物も着るたびに洗濯が必要になります(好みによりますが)。汗を大量にかく人は着物に汗じみが見えてしまいます。

そんなデメリットを超えるほどに、「気楽で涼しくオシャレ」になれるので、オススメです。

VネックTシャツ

丸首Tシャツだと衿が着物・襦袢の間から見えてしまい、とてもダサいことになります。

Vネックであれば外からは見えずに汗を吸ったり、暖かくなどしてくれます。

汗っかきで着物や襦袢にも汗をつけたくない人は、中にVネックシャツを着ておいたら良いです。

また、冬は着物・襦袢・羽織だけだと寒いですので、中に長袖のVネックシャツを着ておくととても暖かです。特に寒い空気は袖口から入ってくるので、長袖だととても暖かです。

下半身

下半身は外から目立ちませんが、防寒・快適さのためにとても重要です。寒い時は裾の下から冷たい空気が入ってきますし、暑い日は湿気を出したいですから。

また、袴をはかないと歩くときやアグラをかくとき、正座で着崩れたときなどに足や下着が見えてしまいます。

江戸時代の浮世絵などの男性を見ると、裾がめくれて太ももまで見えていたり、衿が崩れて胸元が見えてしまったり、さらにはふんどし一丁の人が街なかにいたりします。

着物の形が完成したのが江戸時代終わり頃とは言え、現代でそこまではだけていると、けっこう恥ずかしいですよね^^;

現代にふんどしやパンツを見せる習慣はありませんので、ステテコなどで隠しておいた方が、足があらわになりません。

ステテコ リラコ

着物屋さんで買うステテコは、なんだかおじさんくさいですよね。白の無地で、なんだか大きなブリーフみたい。

しかしユニクロのステテコはグレーなどのかっこよい配色もありますし、素材もヒートテックやエアリズムなどの快適素材でオススメです。

ステテコの女性版でリラコがありますが、素材はステテコのようにスベスベしていず、むしろ綿素材でモフモフしています。ステテコでMサイズを買っている方はリラコならLサイズで合うでしょう。

ステテコのスベスベ感もリラコのモフモフ感も、好みに応じてどちらを使っても良い具合です。

タイツ

12月終わりから3月は、着物・羽織だけで外出するにはちょっと寒いです。首元にはマフラー、腕には長袖シャツ、足にはタイツなどの工夫が必要です。

着物は袖口と裾から冷たい空気が入ってきますからね。

タイツをはき、その下端は足袋に入れ込むと、「タイツはいてます」感がなくなり、あまりめだちません。

タイツをはいているのにタイツと足袋の間からスネが見えてしまうのが、スタイリッシュさに欠け、ダサくなってしまうのです。

タイツの色は白だとお笑い芸人の人っぽくなるので、グレーか黒が良いでしょう。

スウェットパンツ

実は一番オススメなのがこちら。

スウェットパンツはタイツと違って裾を足袋の中に入れこめないので、着物の裾の下から思い切り見えてしまいますが、それでも全体的な印象に大きく変わりはなく、むしろ現代的に着こなしている印象になります。

ふんどし

ふんどしは店主自身試したことがないのでなんとも言えないのですが、着物入門者は特に急いでチャレンジする必要はないでしょう^^

洋服と同じ下着で、トイレや日常動作に特に支障はありません。

トランクスかボクサーパンツか

着物を着る上では、トランクスもボクサーパンツもブリーフも、違いは特にありません。

洋服での好みと同じように着れば良いと思います。