男着物は「やらない」ことでカッコよくなる。男着物のNGルール5箇条。

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↑左:るろうに剣心 中:大正ロマン 右:オレは虎だ

↑当記事の、より詳しい内容の動画です。当店のおかみが代わりにしゃべっています。店主よりも優しく分かりやすく、楽しく話しています☆

初心者は、これだけ守ればカッコいい

着物屋さんの役割はカッコいいコーデ提案をして商品を売ることですが、

それ以前に、守るだけで十分にかっこよくなれる「これはやっちゃダメ」なルールがあります。

そのベースができていないうちは、「これカッコいいから買いましょう」につられてはいけません。派手な柄ものに釣られて、体中でうるさいコーデになってしまいます。

街で着物男子を見かけると つい嬉しいので見てしまうのですが、ベーシックにそつなく着こなしているメンズは少なく、むしろ狙いに行ってしっかりハズしているメンズの方が多いです。

隣にいる着物女性はどうかというと、正統派できっちり着こなしていたりして、女性がかわいそうだなぁ。。とか思ってしまっております。

カッコいいルールの前に、カッコ悪くないルール

男のファッションの難しさは、「カッコよさを狙うと逆にカッコ悪くなる」こと。

もちろん上位1割のトッププレイヤーのメンズたちはカッコつけるとさらにカッコよくなれるのですが、普通のメンズはそれを狙うと失敗します。

王道は、「やっちゃいけないルール」を守ること。5つにまとめましたので、ぜひ次回からのコーデの参考にしてください^^

1.基本は紺、グレー、黒、ベージュしか着ない。

使っていい色は基本的にこの色だけだと覚えておきましょう。
よくレンタル着物屋で赤とか紫なども貸し出されていますが、「せっかくだから」と冒険するとイタい人になりますから注意しましょう。
男着物における それぞれの色の印象ですが、こんな感じです。
  • 紺:シックで優しく清楚
  • グレー:ちょっとフォーマル&地味で、他の色と組み合わせてもなじみやすい。
  • 黒:かなりフォーマル。使いすぎるとセクシー又は喪服の方向に行ってしまいハズします。
  • ベージュ:優しくリラックスだけど、ちょっと地味で老いた感じ。
例を挙げてみますよ。
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こういう赤い着物のメンズ、見かけたことがありますw こういうのは映画の撮影用とかだと思っておいた方がいいです。
街なかだと ただでさえ着物で浮きやすいのに、赤などの目立つ色は、、しっかり浮いてしまいます。
ではどうするかというと、
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紺色の着物ならこんな感じでスッキリします。
上記四つのベーシックなカラー以外はアクセントカラーという位置づけで、小さなアイテムで使って行きましょう。これは後述します。

2.カラーを基本1つに統一。

全てのアイテムで、カラーは同じものに統一しましょう。
先ほどの例で解説します。
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↑羽織の緑、着物の赤、帯の黄色と、色が多すぎます。
そうではなくて、
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このように紺と決めたら紺系で全てのアイテムを統一するのがシックなのです。
カジュアル着物とはいえ、ある程度のシックさは保ちたいものです。

3.着物、羽織は基本無地。

「街で見かける着物男性あるある」の次は、虎や龍をまとってらっしゃる男性。
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オレは虎だ!強いぞ! ということですね^^
虎に限らず、着物や羽織のように面積の大きいアイテムに柄を入れると、うるさくなりがちです。
あとは、全身 明るい色の総チェックとか。
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チェックはいいのですが同系色のチェックにしないと目がチカチカしてしまいますね^^;
とりあえずは無地か細いストライプくらいを選んだ方が無難ということなのです。

4.他の色・柄を入れていいのは小物のうち1つだけ

ではアクセントカラーや柄を入れたい場合にどうするかというと、小さな面積のアイテム一つにだけ入れましょう。
具体的には↓の通り。けっこうたくさんありますね^^
  • 半衿
  • 羽織紐
  • 足袋
  • 草履
  • カバン
  • ストール
半衿の例だと、こんな感じです。
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ちょっと半衿を広く見せすぎてしまいましたが。。白地に紫の市松模様です。
他は全て無地。この市松が全身の着物だと、派手過ぎてしまいますからね。
次はカバンの例。
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カバンは赤・青・黄土色の縦縞。他のアイテムは全て無地で紺系に統一です。
さらに、角帯の例。
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この角帯はメキシカンの生地で、赤・黄色・青などカラフルなのです。
このような角帯を身に着ける場合には、着物は地味な色でほぼ無地が良いです。
舞台衣装なら着物も派手でもいいのですけどね(^-^

5.帽子、シャツ、靴を使わない

こういう人、けっこう見かけませんか?
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  1. 男着物には、必ず帽子。
  2. 中に白シャツを着る、大正ロマン
  3. 着物に革靴をあわせる、これまた大正ロマン

ヒドいわけじゃなく、オシャレとしてプラスしているアイテムだとは思うのですが、やらない方がスッキリしててカッコいいのです。

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洋服なら足しても自然な帽子ですが、まずは着物だけでも目立ちやすいので、そこにさらにアイテムを足してしまうともっと浮くということです。

街じゅうでみんな着物なら、帽子を足しても全然自然なのですけどね、きっと 🙂

まずはとにかく普通に、

  1. いつも通りの髪形で、
  2. 中には襦袢を着て半衿を見せて、(上の写真だと半衿見せてません、すみません)
  3. 足袋に雪駄・草履をはきましょう

ということで^^

まとめ:男着物のコーデは引き算です

オシャレしたいから何を乗せるか、ではなくて何をやらないかを意識することで、男の着物はよりシックに大人になります。

あなたの周りにもこんな人がいたら、この記事をシェアしておいてくださいね~ 😀

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コメント

  1. AAA より:

    The 老害って感じの物言いですね。「浮いちゃいますよ」「ハズしちゃう」なんて気遣った風に抑圧して否定するの、着物を衰退させる第一人者って感じです。
    ハッキリと「俺はそのスタイル嫌いなんだよ」って言った方がまだ好感度持てますよ

    • hiro より:

      ご意見ありがとうございました。勉強になります。AAAさんの着物姿の写真を見せて頂けるとより参考になるのですが、いかがでしょうか。