カジュアルダウンしよう:素材(光沢、糸の太さ)

カジュアルダウンしよう:素材(光沢、糸の太さ)

こんにちは、店主のヒロです。

前回の記事で「ちょっとカジュアルダウンしよう」と書きましたが、具体的にどんなポイントがあるかを見ていきます。

着物では素材に光沢があってスベスベしているとフォーマル、ないとカジュアルとなる傾向があります。

洋服で言うと、ツルツルスベスベしたスーツ素材はフォーマルで、太い毛糸1本1本が見えるふっくら素材はカジュアルですよね。

そんな感じ方と同じで、着物・羽織・帯全てをスベスベ光沢素材でそろえてしまうと、完全にフォーマルとなり、カフェなどで「今日は結婚式に参列ですか?(^^」とあいさつされてしまうのです(笑)

でも着物は結婚式、浴衣は花火大会のイメージが一般的ですから、やむをえないのですけどね。

そんな「イベント着」となった着物を「日常着」へと変えるには、「結婚式」着物からのカジュアルダウン、または浴衣からのフォーマル化が必要なんですよ~♪

素材で見るフォーマルの例

一般に生地の糸が細ければ光沢がありなめらかな生地に、太ければ光沢のないしっかりした生地になります。

まずはフォーマルの生地から見てみます。

この二つはどちらもポリエステルなのですが、どちらも細い糸で光沢があります。フォーマルな見た目となるため正式な茶会や結婚式などに出席しても失礼に当たりません。(まれに正絹じゃないとダメという厳格な方もいるかもしれませんが。)

洋服で言うとスーツに近いです。

カジュアルの例

それでは、カジュアルな素材を見てみましょう。

上2つはどちらも木綿です。洋服で言うと綿100%素材です。1本1本の糸が見え、光沢もありませんね? スベスベせず、むしろふっくらしています。ティーシャツやトレーナーなどの素材に通じるところがありますね^^

3つ目は綿麻(綿と麻が混じっています)で、さらに「しじら織り」という、波打った表面の素材です。

この織りにより空気を通し涼しい反面、光沢感・スベスベ感が無いのでとてもカジュアルな見た目になります。

中間の例

ウール素材を見てみましょう。同じウールでも幅広いのですが、最もフォーマルで使われる絹よりはカジュアルに使われます。

こちらはウールの中でも光沢がある方ですが、それでも最初に紹介したポリエステルのものよりは落ち着いています。

アイテムを組み合わせる

「着物を着る」というとどうしても

のような結婚式くらいにフォーマルなイメージがあります。素材はポリエステルで、スベスベして光沢あるものです。

ここにカジュアルな素材のアイテムを入れることで、少しずつカジュアルダウンできます。

木綿素材の例

では、まずは全てのアイテムをカジュアルな木綿素材にした例を見てみましょう↓

結婚式の写真と比べると、なんだか「ほっこり」していませんか?時代劇の村人のような雰囲気で、素朴になってしまうんですよね。着心地は良いのですが。

カジュアルを混ぜた例

それでは、基本カジュアルにフォーマルを混ぜてみた例です↓

羽織はスベスベなポリエステル、着物はほっこりした綿、帯は多少ゴワつきのある綿麻です。

羽織だけフォーマル寄りという、素朴過ぎない街に合うコーデです。

羽織だけフォーマルの例

同様に羽織だけフォーマルの例です↓

羽織はスベスベなポリエステル、着物と帯は光沢のない綿です。

「ちょっと真面目」くらいのバランス感覚になります。

羽織でカジュアルダウンの例

逆に羽織をモフモフ素材でカジュアルダウンした例です↓

羽織以外はフォーマル寄りです。着物は光沢はないもののサラリとしたポリエステルで、帯もまた光沢はない綿ですがスベスベしています。

色がモノトーンだからでもありますが、素材感でもフォーマルとカジュアルのバランスを取っています。

同じ羽織の例

同じモフモフの羽織ですと、こちらもです↓

着物はスベスベなポリエステルに光沢感ある絹の帯なので、ちょっと大人っぽくなっています。しかし羽織がカジュアル素材なので固すぎません。

着物デビューしたばかりだと絹やポリエステルしか持っていない方、多いと思います。そこに綿や麻のアイテムを一つでも足していくと、少しずつカジュアルダウンして脱「結婚式着物」ができるのです^^

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