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着物のエリって何?コーデに大きく影響する、衿(えり)のカラーを変える方法3つを紹介 (商品は半衿です)
こんにちは、店主のヒロです。
今日は衿の話です。
洋服だと衿はシャツやジャケットと一体化していますが、着物だと衿だけ見えるんです。
まじで?
て思いますかね^^
では写真で見てみましょう。
左と真ん中は紺の衿。右だけグレーの衿。
でも真ん中だけ、衿が目立たないですね?着物と衿が同じ色なのです。
すると全体の印象も変わってきます。
衿が印象に与える影響
真ん中は着物と衿が同じ色のため、なんだか地味な印象です。とにかく暗い(T-T
右は着物により全体がシックでありながら、衿のおかげで明るい印象になります。
左は逆に、着物により全体がサワヤカながらも、衿により引き締まった印象になります。
では、衿がないとどうなるでしょうか。
左が浴衣、右が着物です。どちらも衿がありません。
着物と呼ぶには、ちょっと物足りないような。。という印象ですね。
こちらはカジュアルなシチュエーションでのみ使えるコーデで、衿がなくても一応「和服」というジャンルには属します。
衿の色を変える方法1.襦袢を替える
襦袢には衿がついていますが、その衿が着物の衿元から見えます。襦袢を着替えることで、衿の色を変えるという方法です。
メリット:カンタン。
デメリット:たくさん襦袢を持つのは高価だし、場所もとる。5色ほしければ、5種類の襦袢を買う必要がある。しかも、気に入った材質と色の組み合わせが見つかりにくい。。
衿の色を変える方法2.半衿を付け替える
襦袢の衿の部分だけ、別の布地を乗せて縫いつける。色を変えたければ、布地を取って、また縫いつける、という方法です。
メリット:襦袢をいちいち買わずにすむ。襦袢の保管場所も取らない。
デメリット:裁縫という最大のハードルが待ち受けている。。小学校で習う「糸通し」と「なみぬい」、「玉止め」だけなので、できる人はできるのですが。
襦袢は体温調節が難しい
ところで。
着物を普段から来ている皆さん、襦袢(じゅばん)って好きですか?
僕はあまり好きではありません。。
・晩秋から春先にかけて:袖と裾が寒い。外を歩くと寒いですからね。スースーするのです。
・春の終わり頃から初秋にかけて:上半身が暑い。昨今、都会は5月から暑いですからね。シャツ1枚着れば風通し良く快適なところを、襦袢+着物を着てしまうと、すっごい暑いのです。
要は「襦袢は体温調整に向いていない」というのが僕の感想です。
衿の色を変える方法3.半衿だけ巻いて、付け替える
そもそもですが、襦袢を着ないという方法です。
男着物の場合、結局見えるのは衿だけなのだから、衿だけ首に巻いてしまおうということです。
メリット:襦袢の代わりに、着なれた洋服の下着を着られる。襦袢を買わなくて済むので、お金も保管場所も浮く。
デメリット:袖口や裾のめくれからチラリと見えるはずの襦袢が見えなくなる。これを「粋」とする人たちもいるので。。脱いだ時に富士山の柄の襦袢だった、みたいなカッコよさがなくなりますし。
着物上級者になれば襦袢もキメて、脱いでもスゴイんです!と内心楽しみたいですが、とりあえず気楽にスタートしたい初心者には、この「半衿だけ」の方法がオススメです(^ー^
それでは、「半衿だけ」つける方法をお伝えします~。
襦袢の代わりに着る下着
まずは半衿の前に、下着として何の洋服を着るか?というテーマです。
Vネックティーシャツと、ベルトのいらないゆるいズボン(ヒモでしばるとか、ゴムでしまるとか)で十分です。普段から着ている洋服の方が、着ていて楽ですよね?
ズボンの裾が着物の下から見えてしまう場合はまくってもいいし、ユニクロでステテコが売られていますから、それを買ってもいいですし。ハーフパンツやバスケット用のスポーツウェアでもいいですよ^^
冬に袖から冷たい空気が入って困るという人は、長そでVネックTシャツや、カーディガンを着てもいいと思います。
半衿だけ着るステップ:普通の着物バージョン
それでは順を追っていきましょう。まずはスナップで固定しない場合。
1.洋服を下着として着ます。
2.半衿を首に巻きます。
3.ネクタイピンで固定します。
4.着物を着ます。
半衿だけ着るステップ:スナップ付き着物バージョン
「普通バージョン」だと、着た後に動いていると半衿の後ろ側(うなじ辺り)がずれて上がってきます。理想は襦袢と着物の衿が同じ位置で重なっている状態なのですが。
それを防止するのが半衿と着物にスナップを付けること。これで動いてもずれません♪ (当店で販売中)
1.洋服を下着として着ます。
2.半衿を着物に、スナップで留めます。
3.着物・半衿を羽織ります。
4.半衿をネクタイピンで固定します。
5.着物を着ます。
コーデ例
さぁ、この半衿でどうやって着まわすか。やってみましょう^^
↓茶色の長着に茶色の帯、茶色のクラッチバッグ。茶色は若い世代には難しいですね~、老けて見えることもあるので。他に色は乗せたくないのでグレーの半衿と羽織。
↓紺の着物と羽織。真緑の帯に、グレーの半衿。紺が多いとキリッとします。
↓グレーの着物にグレーの半衿で違和感のないコーデです^^ 衿が見えすぎてしまっているのは、身幅の狭い着物のためです。このような場合は、衿も一緒に開いても良いかもしれません。
着て一日過ごしたレポート
この日は一日川崎~都心で遊んでいたのですが、最後はバーに行きました。
半衿崩れなかったです ^^
生地について
綿ポリ素材を使うとシワになりにくいです。
遠目には無地に見えますが、縦にうっすらとシマが入っています。
この生地を4枚重ねて縫い留め、半衿として使うという方法もあります。
この素材に関わらず、5~6cm幅で重ねて縫い留めれば、半衿として使えますよ^^
タイピンについて
ごくごく一般的なネクタイピンです。これを表裏逆にして、半衿を胸元で留めます。
ではでは、皆さまの着物生活が、楽で気楽になりますように~(^-^