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「正しい結び方」は存在しないので、自由でいい
「~結び」と名前のついた結び方は数多くありますが、要は着物が固定されて、巻いた帯と着物姿が美しくなれば良いので、特に「正しい結び方」というものは存在しないのです。
フォーマルな場であれば、参加者の皆様に粗相の無いように、ルールにはキッチリのっとる必要がありますが、街着・家着としての着物であれば、自由に結んで良いのです。
多少間違ってもいい
着物初心者のうちは一生懸命「貝の口結び」などを習って結びますよね。
その時、微妙に長さのバランスなどが違うこともあると思います。
でも大丈夫です。
長い歴史の和服の中で、現在の着物の形ができたのはここ200年くらいのこと。
その間も、歌舞伎役者や芸子さんたちが、思い思いのやり方で、帯の結び方を変化させてきました。
その流れの中では、合っているとか間違っているということはないのです 🙂
↓こちらは初心者にありがちな、結び目の両端が長すぎるパターン。でも気にせずいきましょう。
まずは着物が固定されること
帯の本来の目的は、着物の前の左右が重なり固定されることです。
それができていれば、まずは最初のゴールですから、安心してください^^
あえて、ちょっとアレンジしてもいい
それでは「間違えた」ではなく、ちょっと結び方を変えた例を紹介します。
結んだ両端を、細く十文字にしてみましたw いろいろと自由にやっても大丈夫、ということです^^
横で結んでもいい
もしくは、結ぶ位置を変えてもいいです。
↓こちらは横に結び目を持ってきた例です。
椅子に座るときなど、背中の結び目がジャマなときなどに実用的です。
とはいえ、ダサい境界線はある
帯結びは確かに自由ではあるのですが、カッコいい/ダサい の境界線はあります。
↓こちらはダサく浴衣を着た例です。
帯について言うと、このような問題があります。
- 腰骨より高い位置で結んでしまい、女性らしくクビレができてしまっている。もっと低いところで結ぶべき
- 横で回転して、クシャッとなっている
- ゆるく結ぶのはいいが、ゆるすぎて表面がふにゃふにゃしている
自由に結んで楽しみながらも、カッコよく着たいものですね^^
帯のセレクトも自由
結び方だけでなく、どんな帯を選ぶかも、結婚式や成人式のイメージからいったん離れて、自分の好きな帯を選ぶと、着物のファッションがもっと楽しくなります。
※ コーデについては、この下の目次からご覧ください。
昔は腰紐から始まった角帯
元々は袴(袴)の紐で着物を固定していましたが、室町時代から袴をはかなくなり、紐(ひも)で着物を固定するようになります。
その紐がだんだん幅広くなって今に至る、という流れなのです。
お相撲さんは半幅帯を使っている。
お相撲さんのように大きな体格の人は女性用の半幅帯(約16cm幅)を使っています。
通常の角帯(約9.5cm幅)と比べてとても大きいです。
着る人の体格に応じて、帯のサイズは使い分けるものなのです。
角帯は9~10cm幅
当店は帯のオーダーメイドをやっていますが、基本は9.5cm幅で作っています。
しかしたまに「9.0cm幅で」とご注文くださる方もいます。
小さな/細めの体格の方は、帯の面積を気持ち小さくするため、幅を調整しているのです。
兵児帯もある
角帯よりも気楽な兵児帯(へこおび)という帯もあります。
角帯とは違い、ふんにゃりした生地のため圧迫感が少なくリラックスできます。
目上の人に会わないなど、TPOが許せばぜひ選択肢に入れてみてください、楽しい着物生活になります^^
家なら腰紐でもOK
極論を言うと、自宅であればTPOなどはないので、楽な格好を優先していいのです。
例えば店主は先日このような格好を寝る直前にしていました。
温泉宿で使う浴衣をもらったので、パジャマ代わりに使ってみたのです^^
腰ひもを巻いて固定して、ちょっと寒かったので普段用の羽織をはおりました。
そんな風に、自由でいいですからね 😀